アナウンス番外編
いとよーじさん編
その1 | 高校時代のNコン・アナウンス部門って、みんな原稿を読んではいるけど、「話している」人はほとんどいなかったように思います。自分も含めて。 これはいまだに変わっていないのでしょうか? 「原稿は、読むのではなく伝えるもの」という話は僕の現役時代(93〜95年度……うわぁ〜、もうそんな前か!?)から耳にしていたように思います。 でも「伝えようとはしているけど読んでいる」という人がほとんどだったのではないかという気がします。 正確な発音、正しいアクセント、安定したペース、こういったことももちろん重要です。 ただこれからNコンを目指すみなさんには「原稿をきちんと読んで伝える」というよりは「自分が取材したことを話して伝える」という意識をしっかりと持ってほしいなぁ、と思います。 |
その2 | 「伝える」といっても、行き過ぎにはくれぐれもご注意を! Nコンに足を運ぶと必ず、「アナウンスっぽい」読み方をする人、この人種(?)に遭遇します。 「みなさん、こんにちは」。 このあいさつの「呼びかけ方」に妙にこだわる人っているでしょ? 普段この人、こんなふうにあいさつしてるのかな??って怪訝(けげん)に思ってしまうほどに。 これは頭でっかちになりすぎて、自然に話すことを忘れている人です。 暴言かもしれないけど、絶対におかしいって。こんなのにこだわるなんて。 伝えよう、呼びかけよう、と思うのはいいんだけど、自然さを失ってしまったら、これまた伝わるものも伝わらない、そう思います。 「友達と話をするつもりでアナウンスしよう」。 こういったアドバイスをさせる先生、先輩もいらっしゃるでしょう。 例えとしてはこれでもいいんでしょうけど、僕がアドバイスをするなら、「近所のおじいさん、おばあさんにお話しする気持ちでアナウンスしよう」こう言うと思います。 アナウンスというものは(……なぁ〜んていうと、ちょっとおこがましいですが)、友達とのおしゃべりよりも一段階「ニュース性」を増したものですよね。 おしゃべりでしたら、まあ自分の言いたいことが全部相手に伝わらなくてもそれなりになんとかなるものです。 アナウンス(というよりは、ニュースかな?)の場合、ちょっと違うでしょ? やっぱり自分の伝えたいことがしっかり相手に伝わらないとダメですよね。 「自分が伝えていることはこういうことなんですけど、みなさんわかってもらえましたか?話についてきていますか?」 この意識が必要だと思うんです。だから、前述のような例えにしました。 幸い、何か心に響くものがあった方、ぜひこの意識を忘れないでください。 かくいう私も、常に心がけていきたいと思っています。 |