集まれ!放送委員会!!

2005年度第52回NHK杯全国高等学校放送コンテスト神奈川大会
審査員講評
アナウンス
朗読
ラジオドキュメント
テレビドキュメント
創作ラジオドラマ
創作テレビドラマ

部門
アナウンス ・読み手のリズムで読んでしまい、聞き手が理解できないうちに進んでしまう。
・話題(テーマ)が小さすぎたり(例:同級生の部活の話題とか)逆に大きすぎたり(例:地域の話題だったり)、果たして校内の生徒が聞いて興味を持つだろうか?と思うようなものが、いくつかありきになった。(注。ただ過去の全国優秀作品は同級生の部活の話題などが多かった。)
・滑舌や発声など基本練習を続けて力を付けてほしい。
・マイクの性能が良かったので、誰もが聞きやすいアナウンスになりましたが、その分、滑舌の甘さが目立つ人が多かったようです。その個人個人で、不得意な五十音の中の音が違うので、テープレコーダーなどを使って確認することが重要です。
・ずば抜けて、上手な人がいないと言うことは、全体的にあまり練習していないのかもしれません。アナウンスは語学と同じです。毎日滑舌・発声・発音の基礎は欠かさず続けましょう。
・表情は笑っているのに読みは暗いという人がいました。もっと声に張りをもち表情をつけてください。
・発表する時間の長さを考えて、原稿の分量を決めましょう。なぜならば、テンポが速すぎて、盛り沢山な人がいれば、内容が無いためにゆっくりと読んでいる人が見受けられました。
・ニュースのテーマをもっと探しましょう。取材をせずに簡単に作った原稿は底が浅くすぐにわかってしまいます。学校の中にはいろいろな人がいて、いろいろな場所があり、いろいろなドラマがあるはずです。それを表現できる事がアナウンスの、ニュースの楽しいところなのです。
・時間までに来ていない人がいましたが、放送は時間厳守です。自分の出場時間は自分で管理しましょう。
本選 ・「原稿」をもっと「精査」しましょう。内容的にもっと聞きたいそして聞かせたいと思わせるような意識を持ちましょう。「何を伝えたいのか」「そのための構成はどうか」などを考えましょう。
・テーマと話のトーンを考える必要があります。明るいテーマはもっと明るくアナウンスできないでしょうか。最初のトーンで聞いている人を引き込むことが大切です。出だしのトーンを大切にしましょう。
・サ行やタ行など基本練習が不足しているように感じました。野球で言えば「素振り100ぺん」といいます。目的意識を持って声を出しましょう。
語尾に表情がつきすぎているケースが多かった。特に「…は」は自然につなげてください。
朗読 ・発声練習や発音練習をもっとすれば朗読者の伝えたい気持ちが伝わる朗読になると思います。
・登場人物・作者の気持ちになって、朗読できていない人が多い。
・自然な日本語のイントネーションを心がけましょう。
・書き言葉と話し言葉の違いを考えて意味繋がりで読んでください。
・自分の声質・技量を考慮した抽出をしてください。
・他の人に朗読を聞いてもらってください。
・発声練習・発音練習を十分に行ってください。
・情景が聞き手に伝わるように読むことを目指してください。
・作品の雰囲気をつかんでから読む部分を決めてみよう。
・「芝居」にならないように、わかりやすく読んでください。
・マイクの使い方に工夫が必要な出場者が目立った。通常の練習でもマイクを使用してみよう。
・全体的によく読んでおり上手であった。
・台本等の規定違反が多い。要項をちゃんと確認してください。
本選 ・「作品と自分の声がマッチしているか」も審査対象です。女子が無理をして低い声で読んでおり、違和感があります。
・声はよいのに、滑舌が甘く気になります。大きな声になると滑舌の甘いところが余計目立ちます。しかしそれは一つのステップなので丁寧に練習を繰り返してください。
・「読む」事は出来ても、「語る」事の出来ていない人が多かった。朗読は聞き手がいて成り立つものなので聞き手を意識して語りかけるように読んでください。
・セリフを読むときはもっとテンポ良く読みましょう。丁寧に読み過ぎて間延びしないようにしましょう。
ラジオドキュメント ・音声は一般的にきれいに編集・録音されている。
・取材が足りない。取材するためには努力や多面性が必要。
・ドキュメントなので、事実を積み重ねて構成すること。
・校外に出ていく姿勢をもってほしい。
・テーマを絞って一貫性をもたせる工夫を。
・ナレーションが長く、単調。
テレビドキュメント おもしろい作品が多かったと思います。撮影・編集の技術は全体的にレベルが高く安定していました。そうした中で特に評価が高かった作品は、どれも高校生ならではの視点でテーマを見つけ、取材・制作を通してストレートに表現したものでした。
たとえば同世代の生の声をたくさん紹介して、今、高校生が日頃考えていることを掘り下げたもの。
そして普段会うこともない外部の人たちに多角的に取材・インタビューを重ね、発見したものを自分たちの言葉で伝える努力が見られたもの。
これからも番組制作を通して自分たちと社会に向き合いさらなる”力作”が生まれることを期待しています。
ラジオドラマ ・「ドラマ」というより、「朗読」という作品があった。
・テーマ性の良し悪しで、採点結果の80%が決まります。
・編集技術はどの学校も優れていると思います。
 台本の段階で、もう少し考える時間をとり、練り直した方がよいと思いました。
・「8分間でドラマを作る」ということが難しいことはわかりますが、どこもあまりにありきたりで残念でした。
 ストーリーを作るときにまず一つ、核となるエピソードをしっかりたてる。登場人物のキャラクターを意識した上でセリフを作る。物語の中で感情の起伏・喜怒哀楽がある。
 というように「ドラマ」を創る工夫をしてください。
テレビドラマ ・どの作品も生徒の努力と熱意が伝わってくる。
・テーマ性はよいが、表現方法にさらに工夫と努力を。
・逆光シーンが多かった。せっかくの表情が見えにくく残念だった。
・録音技術面ではアフレコ・生音にバランスを欠いたものが見られた。完成してから全体の音・バランスのチェックを。
・台本にはSEも明記するようにしてください。
・時間配分・シーンの配分に工夫を。
・急なBGMのFOがあった。
・場面とSEが会っていない作品があった。
・「ドラマ」とは「戦い」です。「ドラマ」について、もっと勉強してください。